超大型ワーク表面検査装置

超大型多軸ステージに搭載している複数カメラでスキャニング

概要

超大型ワーク(長さ10m×幅2mの金属板)表面の欠陥(凹み、ふくらみ、変色)を自動検査する装置です。
自動車の洗車機をより大きくしたような外観の検査装置であり、スキャニングする検査装置本体と、
本体を移動させる約15mの支持台および走行レール、超大型ワークを設置する検査台等で構成されます。
スキャニングする検査装置本体には計13台のラインセンサカメラとライン照明が搭載されており、
ライン照明でワークを照らし、ワークからの正反射光をラインセンサカメラで検出します。(明視野像を取得)
次に、欠陥部の特徴を画像処理で抽出し、欠陥の検出と位置特定を行い、欠陥部のみ表面形状を測定します。

特長

  • 検査台にワークの撓みを無くすためのバキュームチャック機構あり
  • 検査前にワーク表面を拭き上げ、エアーブローによる埃や塵を除去する機能あり
  • 検出された欠陥部のマーキングが可能
  • 検出された欠陥部の表面形状は三次元形状測定器による詳細な測定が可能
  • 基本検査フロー(以下の通り)

  検査開始
   ⇓
  2次元イメージ撮像(byラインセンサカメラ)
   ⇓
  欠陥検出と位置特定(画像処理)
   ⇓
  欠陥部形状測定(by三次元形状測定器)
   ⇓
  レポート出力


用途

検査工程の自動化による工程の高効率化

  • 検査時間の短縮
  • 検査時間・基準のバラつき低減

システム構成:主要構成品リスト

  • ホストPC(操作部):デスクトップPCおよび測定部内モニタ他
  • 画像処理およびステージ制御コントローラ(制御部):NI PXIシステム一式
  • 三次元形状測定器
  • ライン照明
  • ラインセンサカメラ×13台
  • レーザー距離測定器
  • セーフティセンサ
  • エアーブロー
  • 多軸(6軸)ステージ:検査装置本体
  • 検査台(バキュームチャック機構を含む)

導入実績/課題解決事例(お客様の声)

  • 目視による検査と同等以上の欠陥検出能力を持っており、検査の短時間化が図れた
  • 測定開始から欠陥検出結果出力までにかかる時間は材料サイズによって異なるものの概ね5分以下であり、目視検査に対して十分に短い時間に収めることができた

発展事例

  • 大面積鏡面部品(航空機などの大型部品)の自動検査
  • 車や電子部品などに使われる比較的小さな金属鏡面部品の自動検査